会長挨拶
第58回日本心血管インターベンション治療学会 東北地方会
会 長 中里 和彦
(福島県立医科大学附属病院 循環器内科)

このたび、第58回日本心血管インターベンション治療学会東北地方会の大会長を拝命いたしました、福島県立医科大学の中里和彦です。2026年1月31日(土)に福島駅西口のコラッセふくしまを会場に開催いたします。
今回の大会テーマは「伸ばそう!東北のチーム医療」と掲げました。
最近の循環器診療は、カテーテル治療をはじめとする最先端の技術革新に加え、患者さんの背景や合併症に応じた全人的医療が求められる時代に入っております。一方で、近年の若手医師の循環器科離れや、働き方改革の導入に伴い、緊急カテーテル治療をはじめとする循環器疾患の診療体制が崩壊の危機に瀕している地域も少なくありません。そのため、医師のみならず、看護師、臨床工学技士、放射線技師、臨床検査技師など、多職種の専門性をいかに結集し、地域の実情に即した形で協働できるかが大きな鍵となっています。特に広大で多様な医療環境を有する東北地方においては、地域ごとに工夫を凝らしたチーム医療の実践が不可欠であり、本会を通じてその経験を共有し、未来へつなげていくことが重要と考えました。
そこで本大会では、カテーテルインターベンション領域の最新知見や症例検討に加え、東北支部におけるメディカルスタッフの活動の歩みを振り返り、今後の発展に結びつける特別企画を用意いたしました。この分野に深く関わっておられた前々支部長の佐藤匡也先生、前メディカルスタッフ部会長の添田信之さんをお迎えし、これまでの取り組みの歴史を共有いただくとともに、これからの東北におけるチーム医療の方向性について語っていただきます。これは、世代や職種を超えて学び合い、互いに刺激を受ける貴重な機会になるものと思います。
若手医師やメディカルスタッフの皆様の積極的な参加と、活発な討論を通じて、明日からの診療の力となるだけでなく、東北全体の循環器医療の水準をさらに押し上げる場となることを期待し、皆様のご参加を心よりお待ちしております。